【退任挨拶】前代表 石丸峰仁
首都圏映画サークル連合2020年度代表の石丸峰仁です。退任にあたり、今年度の活動を総括しながら所感を書かせていただきたいと思います。
まずは、Cinema Terminal Gate006にご協力いただきありがとうございます。初めてのオンラインイベントであり、コンペティションからファイナルまで手探り状態の中進めてまいりましたが、皆さまのご協力があり、こうして無事、すべての日程を終了することができました。本当にありがとうございます。
映画は今日まで、現場に人が集まり、知恵を振り絞りながら制作されてきました。しかし、現在は現場で集まることが新しいウイルスの流行によって困難になっています。あるいは、私たち学生が新しい価値観やアイディアを発見していく上で非常に有意義な空間――部室や居酒屋、誰かの下宿といった場所に集まることも困難です。なにより文化祭などの上映機会が大きく損なわれています。連合がこれまで大切にしてきたことは、相互に映画を鑑賞し批評し合い、価値観やアイディアを共有し、生み出していく、その具体的な「場」を提供することでした。この新しいウイルスの流行によって、そうした「場」が損なわれています。そしてそれは決して連合だけの問題ではありません。学生映画、あるいはすべての学生にとって、深刻な問題であるはずです。
今年度、群馬大学の学生が中心となって制作されたオムニバス映画『突然失礼致します!』には日本全国の学生が参加し、多くのメディアに取り上げられました。この企画には連合も協力し、連合所属の団体、学生も複数参加しています。企画の中核を担った人もいます。連合がこれまで培ってきたコミュニティやノウハウ、価値観や信用がこうして大きな企画に寄与できたことは、四年間連合に携わった身として、とても嬉しく思います。ここで生まれた繋がりが学生映画の未来にとって明るいものになることを強く願っています。
これまでも共同でイベントを開催させていただいている東京神田神保町映画祭さまと共同で、東京神田ファンタスティックフィルムコンペティションU-18部門を開催しました。コンペティションの審査は連合所属の学生がおこない、Cinema Terminal Gate006 FinalではU-18部門の受賞作品を上映したほか、U-18部門の受賞監督とCinema Terminal Gate006 Final選出監督によりトークセッションもおこないました。活動を通じて、次世代の制作者と結びつき、一体となって学生映画を盛り上げていくことの必要性を改めて実感しています。
来年度からの連合は、そして学生映画は今年以上に厳しい状況になるだろうと思います。ですが、その将来を悲観しているわけではありません。映画制作に携わる学生の熱が冷めていないことを私は一人の当事者として知っているからです。学生映画を盛り上げていくため、連合は様々な取り組みを進めてまいりますので、どうか今後とも首都圏映画サークル連合を見守り、またご支援いただきますよう、よろしくお願いします。一年間、本当にありがとうございました。
首都圏映画サークル連合前代表 石丸峰仁
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