【交代挨拶】『「連合の人たち」に』前代表 小林直希
以下、「3min映画祭」で行われた交代式での挨拶の書き起こしと、小林による補足の挨拶となります。
【代表交代式挨拶 書き起こし】
代表を務めさせていただきました小林と申します。
今日11時くらいから三分間映画祭の準備が始まって、僕がそれに2時間ほど遅刻をしたため「今日、退任じゃなくて引責辞任をしろ」と委員会メンバーから言われているのですが、このように丁度いい場ですので、退任という形で終わらせていただけたらな、と思っています。
今日僕はとても嬉しく思っています。今回三十五作品もの作品が応募されたのですが、それは十五作品くらい集まればいいと思っていた委員会にとって、全くの予想外でした。
なんで嬉しいかというと、それだけ皆さんが連合を「利用」してくれたからです。先ほど岩瀬も言っていましたが、首都圏映画サークル連合という団体は、言い方が正しいかはさておき「利用」する団体だと思っています。僕自身、代表という立場ではあったんですけれども、代表として首都圏映画サークル連合をより良いものにしていこうとしながらも、いかにそこで学んだことを自分の映画制作に還元していくかということを常に考えていました。
色々な関わり方があると思います。委員として頑張りながら(僕のように自分に還元していく)という形もあると思うし、今日のように上映会に参加してフィードバックをもらって、色々な団体の人と繋がって、という形もあると思うし。今後も様々な形で首都圏映画サークル連合を利用してほしいと思います。
映画サークルに入っている人には色々な想いを持ってる人がいると思います。もしかしたらプロの映画監督になりたいと思っている人もいるかもしれないし、友達と一緒に楽しく、その先に映画制作がある人もいると思います。色々な気持ちのレベルで皆さん映画制作に携わっていると思うのですが、その中で皆が共通して持っている想いは「面白い作品を作りたい」、その一点だと思います。その想いを達成するために、この首都圏映画サークル連合を利用してほしいし、刺激を受けあってほしいです。
少しだけ大きい話をすると、今、自主映画とか学生映画の界隈は少しずつ流れが変わってきていて、そこに首都圏映画サークル連合も関わってきています。例えば、大きな学生映画祭がなくなってしまったりだとか、自主界隈でMOOSIC LABというところが大きな注目を浴び、そこで連合出身の監督の作品が二つも上映されたりと、そういう状況が蠢いている中で、少し大きい視野で考えてくれる人が今後も現れてくると、もっともっと皆の映画に対する気持ちも上がっていくし、面白いことができるんじゃないかなとも思います。
あと、今回七作品上位作品が発表されましたが、僕はそこに入れなかったので、その七人を今後どうやってぶっ倒していくかといことを考えて、今後僕は過ごしていくと思うので(笑)、皆さん入れなかった人も、そんなバチバチの気持ちでやってくれたらな、と思っています。その気持ちが、首都圏映画サークル連合で生まれる作品が面白くなっていくきっかけとなると思っています。
皆さん、本当にありがとうございました。
【補足の挨拶】
こんばんは。首都圏映画サークル連合の代表を一年間務めさせていただきました映画制作スピカ1895、四年の小林直希と申します。
人前に出ると緊張する体質で、交代式では拙い喋りとなってしまい申し訳ございませんでした。話が飛んでしまった部分もあるので、少々補足をさせていただければと思いますので、駄文に御付き合いください。
急な話ですが、僕たち委員会が連合に所属される皆さんと接する際に、少し敏感に反応するタイミングというものがあります。それは委員会のことを「連合の人たち」と呼ばれたときです。
委員会が連合を運営する組織である以上、そのような呼ばれ方をされるのは、ある意味仕方のないことなのかもしれません。ただ、「連合の人たち」は首都圏映画サークル連合に加入している二十を超える団体に所属し、映画制作に携わる全ての学生のことだと僕は思っています。大学にある映画制作サークルに入っただけで「連合の人」になったつもりはないという方の方が多数かもしれませんし、「連合の人」になってしまったことで仕事を増やしてしまった方も少なからずいらっしゃるかと思います。(少しでも不本意な形で手間を取らせてしまった方には大変申し訳なく思っております)
それでも委員会が「連合の人たち」であってはならない、皆さんが「連合の人たち」であってほしいと思っているのは、委員会とそれ以外の方々との間に溝を作りたくないからです。委員会はイベントサークルではありません。そのメンバー1人1人が映画の制作者であり、何かの作り手です。委員会メンバーが「連合をより良い組織にしたい」という思いで活動しているのは、その活動が自分自身の映画制作や映画以外の制作活動にも還元されると考えているからです。
首都圏映画サークル連合は「面白い映画を作るため」に作られた組織です。そして首都圏映画サークル連合は、委員会だけのものではありません。
今後、首都圏映画サークル連合がどのような形で発展していくかはわかりませんが、その主体が委員会だけでなく、すべての「連合の人たち」であれば、この上ないことだと思っています。この組織がある以上、僕たちの考える「連合の人たち」にはメリットを少しでも受け取っていただきたいし、手間をかけた以上のメリットを得られる場所である、と信じています。
そしていつか「首都圏映画サークル連合という何百人も学生が所属する組織の作る映画が面白いらしい。連合の人たち、気になるな」と外側から思われるようになって欲しいというのが僕個人のささやかな願いでもあります。
交代式では少し大きな視野での話をしましたが、首都圏映画サークル連合が今後よりよい方向に向かっていくために何が正しいかは僕自身も分かりません。ただ一つ言えるのは、首都圏映画サークル連合から映画が生みだされ続けることが何よりも大事だということです。結成されて、たかだか4年余りですが、連合で上映される映画がおもしろくなっていることは紛れもない事実です。これは継続的に映画が生み出され、それを互いに観て刺激を受け合う場が用意されていたからに他なりません。連合にとっての次のステップを生み出すのも、きっと誰かの作った映画作品です。岩瀬も同じことを言っていますが、ぜひ映画を作り続けて下さい。そして、交代式では「バチバチの気持ちで」という競争を煽るような言い方をしてしまいましたが、互いに作品を認め合いつつ、いい意味で刺激を与えあって欲しいと思ってます。
連合の皆さん、これからも一緒に面白い映画作りを目指していきましょう。
最後になりましたが、連合を通じて知り合ったすべての方々に感謝を申し上げます。皆さんのお陰で僕も映画を作り続けることができました。そしてこれからも作り続けます。本当にありがとうございました。
小林直希
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